日本橋

この違いわかる?

「はし」と「橋」──見えないデザインが語る都市の思想

私たちが何気なく渡る橋には、実は「起点」と「終点」という明確な構造があり、それは橋名板の表記──「漢字」と「ひらがな」によって示されています。起点側には視覚的に引き締まった漢字「橋」、終点側には柔らかく親しみやすいひらがな「はし」が用いられ、私たちは無意識に「道の流れ」を認識しているのです。さらに、ひらがな表記が「ばし」ではなく「はし」と濁らないのは、水が濁らないようにという文化的な縁起も込められています。このような配慮は、都市デザインやインフラにも文化的美意識が浸透している好例です。たとえば、東京・日本橋では、漢字とひらがなの表記が起点・終点の役割を象徴しており、全国の橋も同様の思想に基づいて設計されています。次に橋を渡る際には、名前の書き方に注目することで、日常の風景に潜む「見えないデザイン」に気づくことができるでしょう。